受験シーズンも本番。ピリピリしがちなこの時期の食事は、受験生への応援の一つでもあります。食事作りのヒントを、朝日新聞のレシピコーナー「料理メモ」の筆者、管理栄養士で料理研究家の牧野直子さんに聞きました(記事の最後にレシピがあります)。
牧野さんは息子の中学受験と大学受験を経験。塾に通うために弁当を持たせていた経験などから「元気塾弁」、「男子ガッツリ元気弁当」などの著書もあります。
寒いこの時期、旬の食材を使いつつ体のことも考えた料理がおすすめです。「ブロッコリーのミモザサラダ」と「ニンジンとリンゴのサラダ」は、ともに緑黄色野菜を使っています。牧野さんは「ニンジンとブロッコリーに含まれているβカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに換わり、鼻などの粘膜を丈夫にする働きがあり、風邪の予防にもつながる」と話します。
「ご飯などの主食、肉や魚といった主菜、野菜の副菜という三つがそろうように心がければ、おのずとバランスが整いますよ」
一方で、毎食作るのも大変です。「買ってきたものでももちろんいい」と牧野さん。例えば、余裕があるときにブロッコリーをゆでて保存しておけば、あえるだけで出すことができます。
息子の受験を経験してきた牧野さんは「親がプレッシャーを感じると、子どもに伝染するもの。この時期にわざわざ『勉強しろ』と言わなくても受験生は分かっていると思う」と話します。「体調をなるべくキープできるように、食事などでバックアップさえできれば、ぐらいの気持ちでいいのではないでしょうか」とアドバイスしてくれました。(有近隆史)
ブロッコリーのミモザサラダ
【主な材料・2人前】 ブロッコリー100g、ジャガイモ1個、ゆで卵1個、アンチョビ2枚、マヨネーズ大さじ1と1/2、オリーブ油小さじ半分
【作り方】 ブロッコリーは小房に分け、塩を加えた湯でゆでてちぎります。ジャガイモは皮をむき、2cm角に切って水からゆで、竹串が通ったら湯を捨て塩をふります。かたゆでにした卵は白身をみじん切り、黄身を裏ごしします。細かく刻んだアンチョビをマヨネーズ、オリーブ油とあわせ、ブロッコリー、ジャガイモ、白身とあえて黄身を散らします。(調理時間:約20分)
*1人前約170kcal、塩分1.1g
(2017年12月2日付料理メモから)
ニンジンとリンゴのサラダ
【主な材料・4人前】 ニンジン1本、リンゴ1/2個、フレンチドレッシング大さじ2、クルミ15g、パセリのみじん切り大さじ1
【作り方】 ニンジンは斜め薄切りにしてから細切りにして砂糖小さじ1、塩小さじ1/2をなじませ、しんなりさせて水気を絞ります。リンゴは皮付きのまま細切りにします。クルミはラップをせずに電子レンジ(600W)で1分加熱し、粗く刻みます。ニンジン、リンゴ、クルミ、パセリを合わせ、ドレッシングを加えてあえます。冷蔵庫で3~4日、保存できます。(調理時間:約10分)
*1人前約85kcal、塩分0.6g
(2020年11月21日付料理メモから)
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(受験生応援レシピ)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル